ご挨拶

美術に関心が無くとも、ふだんづかいのお茶碗を選ぶのに、手に持ってみて何となくいいなと感じたものを傍に日々過ごされている方は多いのではないでしょうか。「何となくいい」この感覚はすべての始まりともいうべき心の発露であり、ふいに顕れる灯びのようでもあります。この「何となくいい」と感じるその心を大切に扱うことで、そこからあたらしい世界が拡がっていくことがあります。而二不二-ににふにという言葉は、「二つであり、しかして二つでない。」という禅問答のような、一方でこれほどまでに世の中のほんとうを表明しうる言葉は見当たらない様にもおもわれます。分かりにくいお店の名前でお咎めをいただくことも有りますが、とかく分かりやすいものが求められる昨今、答えのない世界に身を寄せることもまた愉快なるもの…その深淵、豊かさに触れたときの喜びは、他の誰とも分かつことのできないものであると同時に、生きる原動力となるものと信じております。陶磁器を中心に絵画など含め現代から古いものまでを取り扱っております。じぶんの眼で見て、触れて、感じることの楽しさを味わっていただける場として在ることができましたら、このうえない幸せで御座います。